○湯沢市職員等の公益通報に関する要綱

令和4年5月23日

告示第85号

(目的)

第1条 この告示は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号。以下「法」という。)及び法を踏まえた地方公共団体の通報対応に関するガイドラインに基づき、職員等からの法令違反等に関する通報を適切に処理するために必要な事項を定めることにより、当該通報を行った者の保護を図るとともに、本市における法令遵守を推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職の職員及び同条第3項第3号の非常勤職員並びに市長、副市長、代表監査委員、教育長をいう。

(2) 職員等 次に掲げるものをいう。

 職員

 本市との委託契約、請負契約その他契約に基づいて業務を行う者又は当該業務に従事している者

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者又はその管理業務に従事している者

 からまでに掲げるものであった者

(3) 公益通報 職員等が、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、本市又は職員について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を通報することをいう。

(4) 通報対象事実 本市の事務又は事業における法令(条例、規則等を含む。)に違反する事実をいう。

(5) 公益通報窓口 職員等からの公益通報を受けるため総務部総務課に設置する窓口をいう。

(公益通報の方法等)

第3条 職員等は、通報対象事実を知り得たときは、総務課長(総務課長に係る公益通報は、総務部長)(以下「公益通報管理者」という。)又は公益通報窓口に対して公益通報を行うことができる。この場合において、公益通報は公益通報書(別記様式)により行うものとする。

2 公益通報は、客観的かつ具体的な根拠を示して通報する場合を除き、実名で行うものとする。

3 職員等は、公益通報管理者又は公益通報窓口に対し、公益通報に関する相談をすることができる。

4 前項の規定による相談は、電話、文書、面談その他適切な方法により行うものとする。

5 公益通報は、市の行政運営の適正化に資するために行うものであり、誹謗中傷、私利私欲等の不正な意図又は私憤、敵意等個人的な感情によって利用してはならない。

(公益通報の処理)

第4条 公益通報窓口の担当者は、前条第1項の規定により公益通報を受けたときは、公益通報の内容を整理し、速やかに公益通報管理者に報告しなければならない。

2 公益通報管理者は、前条第1項の規定による公益通報又は前項の規定による報告(次項において「公益通報等」という。)を受けたときは、公益通報を行った者(以下「通報者」という。)に対し、当該公益通報を行ったことを理由とした不利益な取扱いがないこと、通報者の秘密は保持されること、公益通報受付後の手続の流れ等を説明するものとする。この場合において、公益通報管理者は、次項各号に該当する場合を除き、当該公益通報を受け付けるものとし、次条第1項の公益通報委員会の開催に必要な措置を講じるとともに、その旨を通報者に対して遅滞なく通知しなければならない。

3 公益通報管理者は、公益通報等に係る事実が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該公益通報を受け付けないものとし、その旨及びその理由を、次条第2項の委員長に報告するとともに、通報者に対して遅滞なく通知しなければならない。

(1) 通報対象事実でないことが明らかである場合

(2) 虚偽であることが明らかである場合

(3) 著しく不分明である場合

(4) 通報者に通報内容に関する説明を求めても通報対象事実に係る行為を行った者又は当該事実の内容を把握できないもので、調査をすることが事実上困難である場合

4 公益通報管理者は、公益通報等の対応に関する記録を作成し、次条の委員会に関する記録とともに保存しなければならない。

5 公益通報管理者は、前各項の規定により公益通報管理者が行うこととされている事務を、総務課の職員に補助させることができる。

(公益通報委員会の設置)

第5条 職員等からの公益通報を処理するため、湯沢市公益通報委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員長は副市長を、副委員長は総務部長をもって充てる。

3 委員会は、委員長、副委員長その他委員長が指名する職員をもって構成する。

4 委員会の会議は、委員長が招集する。

5 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、委員長があらかじめ指名した職員がその職務を代理する。

6 委員会を構成する職員に係る公益通報については、当該職員は、次条第2項の場合を除き、会議に参加することができない。

(委員会の職務)

第6条 委員会は、受け付けた公益通報における調査の必要性を十分に検討し、必要があると認めるときは、委員会が指名する職員(以下「調査員」という。)に調査をさせることができる。

2 委員会は、前項の調査のほか、必要があると認めるときは、公益通報に係る事実の決定に関し権限を有する者及び公益通報に係る職員を監督する責務を負う者(以下「管理者等」という。)並びに公益通報に係る当該職員から事情を聴くことができる。

3 委員会は、前2項の調査について、実施する場合は、適正な業務の遂行及び利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がある場合を除き、その旨及び着手の時期を、実施しない場合は、その旨及び理由を通報者に対して遅滞なく通知しなければならない。

4 委員会は、審議の結果を市長に報告する。

5 委員会の庶務は、総務部総務課において処理する。

(調査員の調査)

第7条 調査員は、次に掲げるところにより調査を行い、その結果を委員会に報告しなければならない。

(1) 管理者等に説明を求め、及びその管理する関係書類等を閲覧し、又はその提出を求めること。

(2) 管理者等に関係職員からの事情の聴取又は実態調査についての協力を求めること。

(3) 公益通報に関係する職員からの事情の聴取を行うこと。

2 調査員は、前項の調査を行うときは、通報者の秘密を守るため、通報者が特定されないよう十分に配慮し、必要かつ相当と認められる方法により遅滞なく行うものとする。

3 公益通報管理者は、適正な業務の遂行及び利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障のある場合を除き、通報者に対して調査員による調査の進捗状況を適宜通知するとともに、その結果を遅滞なく通知しなければならない。

4 職員は、正当な理由がある場合を除き、公益通報に関する調査に誠実に協力しなければならない。

(審議結果に対する措置等)

第8条 市長は、第6条第4項の規定により委員会から当該公益通報に係る事実が存在する旨の結果の報告を受けたときは、当該公益通報に係る事実を是正し、又は再発防止のために必要な措置を講じなければならない。ただし、当該公益通報に係る事実が他の任命権者の機関に関するものであるときは、市長は、当該機関の任命権者に対し、必要な措置を講じるよう勧告するものとする。

2 公益通報管理者は、前項の規定に基づく措置等が講じられた場合は、適正な業務の遂行及び利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等の保護に支障がない範囲において、当該措置等の内容を通報者に対して遅滞なく通知しなければならない。

3 市長は、公益通報の件数、主な内容等について、公表しなければならない。

(通知を望まない通報者への対応)

第9条 公益通報管理者又は委員会は、通報者が匿名である場合又は通報者が説明若しくは通知(以下「説明等」という。)を望まない場合その他やむを得ない理由がある場合は、第4条第2項及び第3項第6条第3項第7条第3項並びに前条第2項の規定にかかわらず、説明等を行わないことができる。

(不利益取扱いの禁止)

第10条 市長及び他の任命権者(以下「市長等」という。)は、通報者又は公益通報に係る相談をした職員等(以下「通報者等」という。)に対し、公益通報又は公益通報に関する相談(以下「通報等」という。)をしたことを理由として不利益な取扱いをしてはならない。

2 市長等は、通報等をしたことを理由として通報者等に懲戒処分その他不利益な取扱い等を行った者に対し、懲戒処分その他適切な措置をとらなければならない。正当な理由がなく通報等に関する秘密を漏らした職員及び知り得た個人情報を正当な理由なく他人に知らせ、又は不当な目的に使用した職員についても、また同様とする。

3 公益通報管理者は、通報者に対して公益通報をしたことを理由とした不利益な取扱いが行われていないかを適宜確認するなど、通報者の保護に係る適切な措置を行うものとする。

(通報者等への救済制度の周知)

第11条 公益通報管理者は、通報者等に対し、通報等をしたことを理由とした不利益な取扱いについて、その内容等に応じた救済制度を利用することができることを周知しなければならない。

(職員の処分の軽減)

第12条 通報者が当該公益通報に係る事実に関与した職員であるときは、市長等は、当該通報者に対し、懲戒処分の基準から軽減して懲戒処分をすることができる。

(その他)

第13条 この告示に定めるもののほか、公益通報に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、令和4年6月1日から施行する。

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湯沢市職員等の公益通報に関する要綱

令和4年5月23日 告示第85号

(令和4年6月1日施行)